Race report ARCHIVE

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!! 2025 season   Secound Event !!

全日本スーパーフォーミュラ選手権の第3戦/第4戦は例年8月にカレンダーが組まれていたモビリティリゾートもてぎで行われ、今年は昨年も約4ヶ月早い4月中旬の開催となった。

今大会は7号車のレギュラードライバーである小林可夢偉が同日に開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦するため、スーパーフォーミュラを欠場。代役として7号車のドライバーに抜擢されたのはTGR-DCドライバーの野中誠太。野中は先月の開幕戦でTGR陣営の他チームから急遽代役参戦することとなり、激動のスーパーフォーミュラデビューを果たした。

過去2回、KCMGからルーキーテストに参加している野中は開幕戦で得た経験値も加わって、金曜のフリー走行から落ち着いた姿を見せていた。

小林は不在となるが、Kids com Team KCMGはチーム一丸となって上位進出を目指す。


Rd3. MOTEGI

RESULT

カーナンバー 予選

決勝

#7

Seita Nonaka

19

 11

Q1B

10位

 1'32.299

BLT: 1'35.015

Q2 -  -

#8

Nirei Fukuzumi

7

5

Q1A

6位

1'31.874

BLT: 1'35.259

Q2 7位 1'31.396

DATA

開催サーキット モビリティリゾートもてぎ(4.801 km)
日時

419日(土)

来場者

土曜:12,000人(主催者発表)

天候 晴れ
気温 23℃ → 30
路面コンディション Dry

土曜日、9時20分、気温23度、路面温度30度のコンディションで予選Q1がスタート。

A組に出走した福住はユーズドタイヤでクルマと路面のコンディションを確認すると一旦ピットイン。残り時間5分でニュータイヤを装着すると再びコースイン。そのままチェッカーを受け、6番手でQ2進出を果たした。

5分間のインターバルを経て、B組が始まった。Kids com Team KCMGで初めての予選に臨む野中は、まずはフロントにニュータイヤ、リアにユーズドタイヤを装着してコースイン。チェック走行を終えるとピットに戻り、リアのみニュータイヤに履き替え、残り時間4分50秒のタイミングで再度コースに入っていった。野中はしっかりとウォームアップを行い、計測2周目にアタックに入ったがタイムは今一つ伸びず、不完全燃焼の10番手でQ1敗退となった。

 

10分間のインターバルを経て、Q2が始まった。福住はセッション開始から1分20秒のところでニュータイヤを装着してコースイン。Q1同様、計測2周目にアタックに入ったが最終コーナーでリアが出てしまい、少しタイムロス。だが、トップから0.224秒という僅差の7番手でチェッカーを受けた。

 

14時50分、4月とは思えない暑さの中でレースが始まった。

7番グリッドからスタートの福住はエンジンストールしかけた#36 フェネストラズ選手をかわし、6番手に浮上。19番グリッドスタートの野中は好スタートを見せ、3コーナーまでに4台のオーバーテイクに成功し、15番手にポジションを上げた。2台ともにポジションを上げた直後、1コーナーで発生した他車のアクシデントの影響でセーフティーカー(SC)が導入された。

4周目にレースが再開され、野中は1コーナーで1台、7周目の1コーナーでもオーバーテイクシステム(OTS)を巧みに使いながらさらに1台を抜き、13番手にポジションアップ。

第3戦のタイヤ交換のウィンドウが開くのは10周終了のタイミングで、このタイミングで6台がピットイン。4番手走行中の福住は前を走る#3 山下選手の次の周に入る戦略を取り、11周終了のタイミングでピットインすると素早くタイヤ交換を済ませ、9番手でコースに戻った。5番手を走行していた野中は13周終了のタイミングでピットイン。15番手でコースに復帰した。

全車のタイヤ交換が完了したのは20周終了のタイミング。オーバーカットに成功した福住は5番手を走行しており、野中は13番手でポイント獲得を目指す。22周目のバックストレートで野中は1台パスしポジションアップ。28周目に他車がマシントラブルに見舞われてストップしたため、福住は4番手、野中は11番手にポジションを上げた。

29周目、レースペースが苦しい福住は4番手を走行していたが、フレッシュタイヤで迫ってくる#1 坪井選手を抑えることができず、3コーナーで先行を許してしまう。最後まで懸命な走りを見せた福住は5位でチェッカーを受け、今シーズン初入賞を果たした。

一方、レース前半にOTSを果敢に使ってオーバーテイクしていた野中は25周目にはOTSを使い切ってしまい、終盤は前車に迫りながらも後車からは迫られる苦しい展開となった。だが、何とかポジションを守り、ポイント圏内にあと一歩の11位でチェッカーを受けた。


COMMENT

#7 Seita Nonaka

クルマは非常に安定していて良かったのですが、路面コンディションやグリップレベルの変化が非常に大きく、自分がそこに対してアジャストできていなかったので、良い結果を出すことができませんでした。

ただ、決勝はスタート、レースペース共に非常に良く、全てにおいて前回の鈴鹿から大きく改善できたと思います。OTSの使うタイミングも冷静に判断できましたし、自分の自信に繋がったので、とても楽しく走る事ができました。

明日の第4戦は予選さえ前に行く事ができればさらに上を目指せると思うので、今から楽しみです。


#8 Nirei Fukuzumi

第3戦予選はギリギリでQ1を通ったのでQ2は厳しいかなと思いましたが、クルマをアジャストしてQ2に臨んだ結果、何とか7番手で終えることができました。上位勢はタイムが僅差だったので、悔しい結果にもなってしまいましたが、前日のフリー走行の時はクルマのバランスがとても悪かったので、そこから考えると十分なパフォーマンスは出せたと思います。

決勝はスタートに問題を抱えていたので不安でしたが、本番はうまくスタートでき、1台抜くこともできました。序盤のSCリスタート後、ペースを上げることが難しく、トヨタ勢が苦戦していたので同士討ちをしないように気を付けて走っていたので最後まで微妙なペースで、5位でレースを終えました。

昨年のもてぎとフリー走行の結果からすると今回の結果は悪くないと思いますが、ロングに対しての課題も多く、スタートがなぜ良くなったのかも分析できていないので、明日の第4戦は方向性をしっかりと分析して頑張りたいと思います。


Rd4. MOTEGI

RESULT

カーナンバー 予選

決勝

#7

Seita Nonaka

18

8

Q1B

9位

 1'32.867

BLT: 1'36.182

Q2 -  -

#8

Nirei Fukuzumi

10

16

Q1A

6位

1'32.619

BLT: 1'35.275

Q2 10位 1'32.612

DATA

開催サーキット モビリティリゾートもてぎ(4.801 km)
日時

420日(日)

来場者

日曜:14,000人(主催者発表)

天候 曇り
気温 20℃ → 26
路面コンディション Dry

日曜日、9時10分、気温20度、路面温度24度のコンディションの下、予選Q1スタート。

第3戦の結果を踏まえ、A組に出走したのは福住。ユーズドタイヤでチェック走行を終えるとニュータイヤを装着し、残り時間5分30秒でコースへと向かった。前日の路面コンディションの違いを考慮し、計測3周目にアタック。前日に続き6番手でQ2へと駒を進めた。

5分間のインターバル経て、B組が始まった。チェック走行を終えた野中も一旦ピットに戻ってくるとニュータイヤに履き替え、残り6分30秒でコースイン。野中も計測3周目にアタックしたが、Q2進出のボーダーラインには0.254秒届かず、9番手でQ1敗退となった。

 

10分間のインターバルを経て、Q2が始まった。

福住はニュータイヤを装着し、セッション開始から一呼吸置いてコースへと向かっていった。Q1同様、計測3周目にアタックしたが、今一つタイムが伸びず10番手に留まった。

 

2&4レースとして開催された今大会。週末を通して多くのモータスポーツファンがサーキットに駆け付け、華やかな雰囲気の中で第4戦決勝の時を迎えた。

決勝前のレコノサンラップ中にブレーキトラブルが発生した福住はピット出口が閉鎖する前にダミーグリッドに着くことができなかったため、ピットスタートすることになった。

14時55分、気温26度、路面温度34度のコンディションでレーススタート。

18番グリッドスタートの野中はスタートで#20 高星選手をパスし、16番手に浮上。直後に1コーナーで発生した他車のアクシデントの影響でSCが導入された。タイヤ交換のウィンドウが定められていない第4戦はオープニングラップを終えようというところで半数の車両がピットイン。野中もこのタイミングでタイヤ交換を済ませ、15番手でコースに復帰した。その直後、タイヤが外れるトラブルに見舞われた山下選手をかわして14番手にポジションを上げている。ステイアウトした福住は9番手を走行。

6周目にレース再開。野中は7周目に1台抜かれ15番手にポジションを落としたが、ペースは良く、10周目のV字コーナーでは1台をオーバーテイク。17周目にはスローダウンした坪井選手をかわして13番手となった。一方の福住は12周目に1台抜かされ、10番手にドロップしたが、17周目にはスローダウンの坪井選手をかわし、ポジションを戻している。他車のピットインのタイミングもあり、8番手走行中の福住は22周目終了のタイミングでピットイン。左リアタイヤの交換に手間取ってしまい、20番手でコースに戻ったが、26周目にストップした#19 小林利徠斗選手をかわして19番手に浮上した。

全車タイヤ交換が完了した28周終了のタイミングで、遂にポイント圏内までポジションを上げた野中は、最後までOTSを使って攻めの走りを見せ、スタートから10ポジションアップの8番手でチェッカー。野中はスーパーフォーミュラで初のポイントを獲得し、チームにも貴重なポイントをもたらせてくれた。小林の代役として参戦し、しっかりと仕事をこなしてくれた野中の今後の活躍にも大いに期待したい。

19番手走行中の福住は32周目までに3台を次々にオーバーテイク。諦めない走りで追い上げを見せたが、16番手でチェッカーとなった。


COMMENT

#7 Seita Nonaka

第4戦予選もQ2に行くことはできませんでしたが、一番の目標としていたポイント獲得を達成できたことは嬉しいし、ホッとしています。2戦とも予選が課題となってしまいましたが、決勝ではタイヤ交換も素早く、戦略も上手くいきました。自分で判断する場面でも正しい判断ができたし、チームとのコミュニケーションもしっかり取れていました。結果に対するプレッシャーはありましたが、OTSの使い方やバトルの仕方に自信を持ってレースができました。順位を上げていき、ルーキードライバーの中ではトップで終えることができたので、今後に繋がるレースができたと思っています。

今後の予定はまだわかりませんが、自分のできることはここで終わりではないと思っています。課題もはっきりわかっているので、そこは改善できるように、今回学んだ沢山のことを活かして、日々トレーニングしていきたいと思います。

For Kids com Team KCMG

オーナーのポールさん、代表の土居さん、Kids comの西山さん、チームの皆さん、関係者の皆さん。まずは昨年のルーキーテストに引き続き、今回も起用してくださり感謝いたします。

まだまだ未熟者ですが、素晴らしいチームの雰囲気と素晴らしい環境を用意してくださったおかげで楽しいレースができたし、今回の結果を得られたと思います。

スポット参戦というのが寂しいですが、今後どうなるかはわからないので、ドライバーとしてこの経験を活かし、無駄にせずしっかり活躍できるようこれからも頑張ります!!


#8 Nirei Fukuzumi

第4戦予選は、前日と比べるとコンディションとクルマの状況がすごく変わっていて、僕たちには全然向いてこない予選でした。Q1もギリギリで通って、Q2も不調だったので、決勝に向けて大きくセットを変更し、チャレンジしていこうとしました。しかし、レコノサンスラップでブレーキトラブルが発覚し、グリットに着くことができず、ピットスタートになってしまいました。

スタートしてSCが出たタイミングでダブルストップを避けるためにステイアウトしたら、破損箇所のある車に引っ掛かり、タイヤ交換を済ませたクルマに挟まれる形になってしまいました。

トップ争いに迷惑をかけないようにすごく気を使って走り、結果16位でレースを終えました。

クルマの感覚としては前日よりは良くなり、違うセットアップを試せたことでクルマの方向性は多少見えてきました。トラブルはあったもののレースまでに直してくれたチームには感謝しています。それから、野中選手が頑張ってポイントを獲ってくれたことにも感謝しています。


TEAM REPRESENTATIVE and MANAGER Ryuji Doi

今回は2台ともに予選がうまくいきませんでした。

第3戦は福住選手がチームの今季最上位タイとなる5位まで順位を上げることができましたが、第4戦はチームのミスでレースを台無しにしてしまい、本当に申し訳ない結果となってしまいました。2度とこのようなミスが起きないように改善策を徹底していきます。

決勝のペースも表彰台争いにはまだまだ足りなかったので、セットアップの見直しを次までに対策します。

野中選手も予選はなかなかうまくいきませんでしたが、決勝では大きく順位を上げることができ、第4戦では目標にしていたポイント獲得を有言実行してくれて、本当に良かったです。それも前日のレースで初表彰台を獲得した同じくルーキーのフラが選手を抑えての8位はとても評価できる内容だったと思います。

次戦は小林選手も戻ってきます。オートポリスは久々の1レース制のイベントなので、取りこぼしのないようにしっかりと準備して、初優勝できるように臨みたいと思います。

引き続きの応援、よろしくお願いいたします。



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